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日本は反中デモに掩護射撃を! 東郷 秀憲
平成26年5月17日
ベトナムで激しさを増していた反中デモがフィリピンに飛び火したようだ。
ASEANも中国の海洋侵略を牽制する声明を発表し、日本も声明を発表しているがその表現は曖昧で弱い。日本よりも遥かに国力の劣るベトナムやフィリピンが日本よりも国力の巨大な中国に対峙しているというのに心もとない。
日本は、積極的平和主義などと言葉遊びをやめて中国の横暴に苦しむASEAN諸国に明確に手を差し伸べるべきである。具体的には、軍事的支援を表明するといい。ベトナム、フィリピン両国に対してフリゲート艦を提供すると発表したらいいだろう。アメリカが中国市場を意識して中途半端な姿勢しか示せないのに対して、日本が軍艦の提供を表明したとなればASEAN諸国で日本の支持が一挙に高まる。
現実的には、退役間近な海上自衛隊の艦艇を提供するというのはどうだろう。退役間近といっても海上自衛隊の艦艇はまだまだ新しい。ベトナム以外のASEAN諸国は既に中国製兵器を購入しているが、実は彼らは日本の兵器を求めている。中国製の兵器を購入していては、中国と戦争はできないからだ。
中国と対峙するベトナムやフィリピンに対して、日本の中古兵器を販売する事は国益だ。彼らが経済力をつけた際には最新の日本製兵器を購入してくれるお客様になってくれる。日本国民も自衛隊装備品の調達コストが下がって納税額は少なくなるという恩恵を被ることになる。
ベトナム、フィリピンのピンチを対岸の火事と高みの見物を決め込めば、次は尖閣諸島、沖縄本島に仕掛けて来る事は明白である。
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引用記事:
フィリピンでも反中デモ=「ベトナムと連帯」訴え
フィリピンのマニラ首都圏で16日、南シナ海での中国の行動に抗議するデモが中国領事館前で行われ、AFP通信によるとフィリピン人や同国在住のベトナム人ら約200人が参加した。
参加者は「ベトナムとフィリピンは連帯して中国を追い出そう」「中国はいじめを止めろ」などと書かれたプラカードを掲げて領事館前に集結。南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島沖では最近、ウミガメを密漁したとして中国漁船がフィリピン当局に拿捕(だほ)される事件も起きており、ウミガメの仮面をかぶって密漁に抗議する姿も見られた。
南シナ海では、中国の石油掘削を契機に西沙(英語名パラセル)諸島沖で中国とベトナム船が衝突。南沙諸島でも、中国が岩礁に土砂を埋め立てて滑走路を造っている疑いが出ており、フィリピンが抗議している。(平成26年5月16日 時事通信)
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文筆:東郷秀憲(東郷秀憲の国益コラム)